期 間
2020/10/08~2021/03/25
本業務は、二級河川伊東大川水系に設置されている奥野ダムの事前放流を次期出水期から実施するにあたり、事前放流ガイドライン(以下「ガイドライン」という。)に基づき、事前放流の実施に必要となる基準降雨量の検討及び貯水位回復シミュレーションを行うことを目的として実施したものである。まず、ガイドラインに従い、事前放流を実施する態勢に入る基準となる基準降雨量を設定した。下流ネック地点・降雨継続時間等は複数案を検討し、それらから導き出される基準降雨量案の生起頻度等を総合的に勘案して検討した。次に、事前放流により利水容量の貯水位を低下させて確保する容量(以下「確保容量」という。)の算定方法を検討した。ガイドラインの簡易式をもとに、奥野ダムの流入総量ー放流総量の関係を確保容量算定式に反映させた。これらの条件をもとに、実績洪水や整備計画対象洪水などを対象に、試験湛水で安全性が確認されている水位低下速度や事前放流には緊急放流設備を使用することなどの諸条件を設定し、ガイドラインに示されている事前放流を実施した場合の貯水位回復シミュレーションを実施した。
期 間
2020/03/31~2021/03/15
本業務は、防潮堤整備に伴う事前調査として、静岡県自然環境保全条例第24条に基づく環境調査(生物調査)を行ったものである。対象は、鳥類、爬虫類(アカウミガメ)、魚類、昆虫類、クモ類、植物相、菌類、植生図である。調査手法は河川水辺の国勢調査基本調査マニュアル等に従って実施したほか、調査計画作成時には学識経験者からの聞き取りを行い、現地情報を得ると共に、調査の実施時期等に意見を反映した。調査において特徴的な種として、鳥類はシロチドリ、ハマシギ等を、魚類はアユカケを、爬虫類は死骸であったがアカウミガメを、植物はコギシギシを確認した。「まもりたい静岡県の野生生物」のメッシュ情報等の文献および地元環境団体からの聞き取り情報、現地調査で確認された重要種(天然記念物、種の保存法、環境省RL、静岡県RL 等の該当種)について、事業による改変の可能性を踏まえて影響を評価し、保全対策を検討した。また、工事中の配慮事項として、アユカケ等の回遊魚の遡上条件を確保することや、特定外来生物の分布拡大の抑制についてとりまとめた。なお、調査計画策定時および影響・保全対策検討時には静岡県自然保護課への報告を行った。