期 間
2021/03/03~2021/08/31
本業務は、口坂本No.2の地すべり区域内において、地すべり解析に必要なデータの取得を目的とし、月に一度現地に観測に行き、その結果をまとめたものである。観測内容は、自記水位計、孔内傾斜計、地盤傾斜計、地盤伸縮計、パイプ歪計、移動杭観測である。観測の結果、最も雨量が多かった7月に地すべりブロック内に設置した伸縮計のほとんどで月間変動量200mm程度の顕著な変動(地すべり判定基準で変動Aに該当)を観測した。また、移動杭観測でも、A-1ならびにA-3ブロックで274~979mmの変動を観測した。パイプ歪計観測では、すべり面深度は断線のため測定ができなかったが、すべり面深度よりも浅層でも変動していることが確認された。
地すべり末端を流れる坂本川の河道閉塞ならびに流水量などを監視することを目的に4号堰堤袖部にカメラを設置した。当該地域は、地すべり活動が活発で地すべり末端部は押出しにより坂本川の河道が狭くなってきており、今後、地すべり活動が進行すれば河道が閉塞する恐れがある。そのため4号堰堤袖部にカメラを設置し、10分のインターバルで写真撮影を行い、撮影した写真は、インターネット上の地すべり監視システムで確認できるようにした。
期 間
2020/12/16~2021/05/31
本業務は、地すべり性の変動が生じている県道伊久美藤枝線の地すべりブロックにおいて、地すべり活動を抑制するための横ボーリング工2群の設計を行うことを目的とする。同時期に発注の地質調査及び測量業務の成果に基づき実施した。現地踏査では、末端部の明瞭な押出し、湧水や、頭部の亀裂等変状が各所に確認された。また、既往調査孔の測桿調査と既往の孔内傾斜計観測結果から、調査孔の孔曲りを確認した。これらの現地変状を元に地すべりブロック、すべり面を設定した。地すべり対策は、横ボ-リング工を選定し、2群の詳細設計を行った。縦断形状から目標点を設定し、延長は地質調査業務結果から検討した想定すべり面から5m以上貫入を基本とした。ただし、今後の調査ですべり面が深くなる可能性があることから、基岩層に5m以上貫入させる計画とした。平面的な配置、展開については、現地の立木、県道からの搬入等の現地状況から現実的に施工が可能な位置として決定した。これらの設計に加え、搬入・施工時の留意事項や掘削方法についても整理・提案した。
期 間
2020/10/19~2021/05/31
本業務は、「雲見入谷竹カラシ」急傾斜地崩壊危険区域で令和2年7月に発生した斜面崩壊について、流出した土砂の撤去と斜面対策計画立案に資するための資料作成を目的とし、対策工の予備設計を行うものである。
関連業務で実施したドローンによるLP測量データを用いて、点群ビューワー処理、平面図作成、各種対策の検討を行う縦横断図の生成を行った。
除石検討では、現地測量にて除石範囲を決定し、仮設道計画、除石量の算出を実施した。設計図及び数量計算書に基づき、電算帳票についても作成した。
斜面全体の侵食箇所も広範囲で、面的に発生源を抑止することが難しいこと、令和2年7月の崩土の発生源は、幅が狭いV字状の地形を呈し、施工スペースもなく、人力施工となること、かつ、現状では正確な崩壊深等の設定が困難であることから今後の崩壊土砂への対応は待ち受け対策工を主要な対策に位置付けた。
待ち受け対策工法は、崩壊土砂の衝撃力に対する安全性と、現地での適用性を比較検討した結果からインパクトバリア工法を選定し、対象斜面に2箇所配置した。
崩壊発生源に対する対応は、施工条件や現地の地質状況から緑化工を併用する侵食防止対策工を選定した。
期 間
2020/09/01~2021/03/14
本業務は、口坂本地すべり防止区域内のB地区において、既に設置されている地すべり観測計器での観測及び資料整理を行い、その結果を基に地すべりの変動状況を把握すると共に、地すべりの安定度評価を行うことにより、今後の事業方針を決定するための基礎資料の収集及び蓄積することを目的とする。