期 間
2024/09/12~2025/03/20
本業務は茨城県常陸太田市田渡町地内の一般国道293号常陸太田東バイパス(瑞龍・幡町工区)の道路改築事業に伴い、道路の計画、設計及び施工を実施するために必要な地盤情報の取得を目的とした地質調査業務である。調査は延長約300mの区間で機械ボーリング4箇所、標準貫入試験、室内土質試験、スクリューウェイト貫入試験、簡易動的コーン貫入試験を実施した。調査地は西方に里川、東方に住宅団地があり、地形区分は山地に該当する。現地踏査結果からは、当該地の斜面に古墳が点在することが確認された。地盤構成は、切土計画箇所付近では表土の下位よりN値14~50の強風化泥岩層が深度2m程度まで分布し、その下位にN値50以上を示す泥岩層が分布する結果が得られた。一方、盛土計画箇所付近では、表土の下位に深度4m程度までN値2~6程度の沖積粘性土が分布し、深度4m以深はN値50以上を示す泥岩層が分布する結果が得られており、地下水位は深度1.50m付近にあることを確認した。総合解析では地質推定断面図や地盤定数をとりまとめ、軟弱地盤の取扱い、盛土部の排水処理、切土勾配などの設計施工上の留意点を整理した。
期 間
2024/10/31~2025/03/14
本業務は、芦北地域振興局が管理する国道・県道において、豪雨や地震等による災害を防止し、安全で安心な道路とするために、自然斜面やのり面等を対象に道路防災点検を行った。点検対象項目は落石崩壊、岩盤崩壊、土石流、盛土、擁壁であり、現地踏査により不安定要因、道路被災への有無、対策工の施工状況、不安定化の進行等を確認した。これをもとに道路防災カルテを更新した結果、今回点検した219箇所のうち、27箇所において前回点検より総合評価を変更となった。内訳は、カルテ監視から対策完了へ変更が3箇所、要対策からカルテ監視へ変更が9箇所、カルテ監視から要対策へ変更が15箇所である。
期 間
2024/02/27~2025/02/25
本業務は、一級河川田野川における築堤盛土および危機管理型ハード対策の施工計画に伴い、過年度業務の地質調査資料・解析結果を踏まえて、盛土等による常磐自動車道および水管橋への影響解析(弾塑性FEM解析)および対策工の検討を行った。また、橋脚背面にも盛土が計画されており、2軸方向から応力が加わる可能性があることが確認されたため、合成変位に対する検討も実施した。解析結果より、田野川右岸の築堤盛土により常磐自動車道橋脚基礎に変位が生じる結果となった。そこで、変位量抑制のための地盤対策工の検討を行った。工法としては、深層混合処理工法(機械攪拌工法、高圧噴射工法)を選定した。
期 間
2024/08/15~2025/01/31
本業務は、既設の地すべり防止施設の変状が確認されたため、詳細な地形判読や現地調査により、対応が必要な地すべり及び地すべり防止施設の抽出を行った。その上で、今回生じた変状の原因の想定、調査手法、想定される対策工の提案を行った。地形判読及び現地調査の結果から、地すべりを3ブロック抽出した。また、地すべり防止施設では、ふとん籠の沈下、水抜ボーリング工の破損、集水井工の安全設備の破損を確認した。考察では、抽出した地すべりブロックの安定度評価、優先順位設定、地すべり対策工計画の想定、後続調査計画の検討を行った。地すべり防止施設の補修対象箇所には優先順位設定を行い、対応策の検討を行った。
期 間
2023/10/06~2024/08/22
本業務は、令和5年9月の豪雨で崩壊した日立市城南町地内の段丘斜面を対象に、現地踏査や被災状況を事前把握するための調査を実施し、隣接斜面の安定度評価並びに法面対策工の設計を行ったものである。調査の結果、崩壊の規模は幅6m×高さ10m程であり、斜面上部にある日立総合病院の病棟のフーチング基礎が洗掘されていた。崩壊の誘因は、豪雨により日降水量が269ミリに達し、病棟周囲の排水機能を超え当該斜面へ集中流下したものと推察し、素因は、表流水に対して侵食しやすい不飽和の砂質土であったためと推察した。設計範囲は、崩壊箇所を含め、安定度評価により格子枠ブロックの変状が認められた延長30mまでとした。基本条件は、規格外となる格子枠ブロックを不適とし、法肩付近まで斜面形状を復旧する。設計では、機構解析で推定したすべり面をもとに安定解析を実施し、斜面の安定性・環境への影響・経済性を踏まえた工法検討の結果、鉄筋挿入工併用の現場吹付法枠工を最適工法とした。なお、法肩までの斜面形状の復旧工はエアモルタルによる充填工を提案した。また、近接する民家や病棟の影響を踏まえ、仮設計画を立案した。