期 間
2024/05/28~2025/03/23
本業務は、一級河川涸沼川の河川改修に伴う樋管詳細設計を行ったものである。流域界は現地調査及び隣接する圃場整備区域の用排水系統図より流域界を設定し、計画流量は合理式、本川比流量、流入排水路の流下能力により算定し、本川比流量を採用した。樋管位置は周辺土地利用を考慮し現況樋管位置とした。樋管断面は河川構造令の最小断面や余裕高規定を遵守しつつ、函内不等流計算水位・余裕高・沈下量を考慮し、流入排水路水位と対比した上で1.0m×1.0mとした。敷高は測量横断より推定した現況敷高とし、本体長は堤防切込み高やゲート設置高を考慮しL=25.9mの2スパンとした。継手構造は可撓継手(耐圧ゴムプレート)を採用した。ゲート形式は関係機関協議を行い門柱レスの無動力式ゲート(バランスウェイト式)とした。遮水工は広幅Ⅱw型とハット形10H型による経済比較を行いハット形10H型を採用した。基礎工は現地盤残留沈下量が85.2cmのため深層混合処理工法による沈下対策を実施した。施工・仮設計画では、川裏仮締切堤設置による非出水期2ヵ年分割施工と各工種の施工ステップ図作成、借地範囲の確認、仮排水ポンプ等の仮設備を計画した。
期 間
2024/07/23~2025/03/19
本業務は、静岡県が公表した第4次地震被害想定において、津波に対する計画堤防高が見直されたことから、二級河川勝間田川に既存する勝間田水門のカ-テンウォ-ル、逆T式擁壁(取付擁壁)、取付堤防(横堤)、下流部の左右岸堤防の嵩上げ詳細設計を実施したものである。また、過年度設計において津波時の安定がNGとされていた水門床版部の対策検討として遮水矢板案を採用するとともに、水門、各種堤防の耐震性能照査についても行った。水門、横堤の嵩上げ方法は、事業費も踏まえ堤防全体を嵩上げするのでなく特殊堤の考え方を取り入れた部分嵩上げを採用した。その結果、横堤嵩上げでは、法覆護岸工の全面改築を回避することが可能となり、約1千万円のコスト縮減を図ることができた。水門の耐震性能照査では、上記の嵩上げ対策を含めたモデルで動的解析を実施し、堰柱、門柱部等の補強対策が必要な箇所を明示した。また、堤防の耐震性能照査では、ALIDによる静的照査を実施し、各種堤防の沈下量を算定し、計画堤防高に反映させた。
期 間
2024/01/18~2025/03/25
本業務は、静岡県が管理する二級河川河津川水系の河川整備計画の策定に向け、過年度成果の河川整備計画(案)の時点修正と、河津町や流域住民等との合意形成を図ることを目的とした流域委員会の開催に必要な資料作成、運営補助等を行った。
河津川は天城山脈に源を発し、賀茂郡河津町を貫流しながら、大鍋川、河津谷津川等の支川を合わせて南東方向に流下し、相模湾に注ぐ流域面積80.8km2、幹川流路延長約16.4kmの二級河川であり、検討対象区間は地元調整や事業費等から現実性を確認し、下流の6.4kmとした。
対象地域では、昭和33年の狩野川台風や昭和51年の台風9号、令和元年の台風時に、甚大な浸水被害が生じた。また、年超過確率1/10:時間最大雨量62.5mm相当の降雨も、平成20年、25年にも発生しており、水害リスクは高いものであった。
河道改修は、既往整備計画河道、既存河道や周辺状況から、現況堤防法線を踏襲し、部分的な河道掘削や築堤、パラペット設置に加え、下流部の津波対策として特殊堤防を採用した。同治水対策効果は、既往浸水解析結果と本業務で算出した事業費から算定した。
期 間
2023/09/02~2025/03/25
本業務は、静岡県が管理する二級河川那賀川水系の河川整備計画の策定に向け、河川整備計画の河道計画の調整、松崎町や流域住民等との合意形成を図ることを目的とした流域委員会の開催に必要な資料作成等を行った。
那賀川は、稲生沢川流域及び河津川流域との分水嶺である大鍋越に源を発し、明伏川、船田川を合流して松崎港に流入する流域面積72.63km2、指定区間延長10.55kmの二級河川であり、検討対象区間は地元調整や事業費等から現実性を確認し、下流の1.50kmとした。
河道改修は、既往整備計画河道、既存河道や周辺状況から矢板護岸形式を採用した。また、既往浸水被害の要因の不十分であったため、再度現地踏査を実施し地域で発生した浸水の状況の再確認を行った。結果、整備区間では外水氾濫の発生はなく、河道水位の上昇による排水不良=内水氾濫による浸水であることが判明した。同浸水状況を氾濫解析モデルにて再現し、事業対効果の算定も行った。
上記検討や浸水状況を整理し、流域委員会資料を作成し、整備計画の策定を推進させた。
期 間
2024/06/27~2025/03/15
一級河川谷田川(森の里、稗柄町)の既設堤防嵩上げ・拡幅等の堤防詳細設計を実施した。森の里地区は用地制約よりパラペット構造とし、形式比較の結果プレキャストパラペット(L型)を選定した。基礎部の沈下・液状化対策として高圧噴射攪拌工法を採用した。その他、施工ステップ図、迂回路、工事用進入ルート、仮締切大型土のうを検討した。稗柄町は用地制約等よりパラペット(重力式)、築堤盛土、現況市道嵩上げを実施した。築堤盛土基礎部の沈下・液状化対策として深層混合処理工法(格子状改良)を採用した。築堤盛土による近接家屋の引込み沈下、隆起等の影響を簡便法で算定し対策不要を確認した。その他、工区毎に施工ステップ図、迂回路、工事用進入ルートを検討した。
期 間
2024/03/20~2025/03/12
県道大河内森線の西亀久保トンネルにおける変状箇所について、詳細調査及び対策工設計を行った。過年度の道路トンネル定期点検において外力に起因するひび割れが確認された区間について、地形地質調査・近接目視点検(監視)・ひび割れ進行調査・覆工断面形状調査・覆工背面空洞調査を実施した。調査結果は、ひび割れの進展や表層すべりの動きは見られなかった。また、覆工背面空洞や覆工巻厚不足もなかった。調査結果を踏まえて、この変状区間については、ひび割れ充填工と当て板工を計画し、継続調査としてボーリング調査を提案した。その他の変状については、変状規模に応じたはく落防止対策工、漏水対策工を設計した。
期 間
2024/12/27~2025/03/15
本業務では、(県)潮来佐原線の渋滞対策として、潮来ICへの接続ランプの概略検討を実施した。接続ランプの概略検討では、(県)潮来佐原線から既設ICランプに接続し、かつ現況の(県)水戸神栖線の横断ボックスカルバートへの影響を極力回避する案として、アンダーパス案、オーバーパス案、左折専用レーン案の検討を行った。検討結果をもとに、各案のメリット、デメリットを整理し、今後の設計に向けた課題整理を行った。
期 間
2024/01/31~2025/02/27
本業務は、静岡県管理の2級河川栃山川水系栃山川を対象に、便益及び費用の算定に必要な氾濫解析及び整備計画見直し検討を実施したものである。整備計画の見直しは、栃山川水系河川整備計画(平成22年作成)を基本に、木屋川及び成案寺川の河川整備を位置づけるものであった。
整備計画と共に令和4年度検討業務、現地状況、施工の実現性等から、木屋川は、0.0~3.9km(一色水位計設置場所付近)を対象とし、成案寺川は、0.0~3.75km(県管理区間上流端)までを対象に、整備計画断面の修正や氾濫解析、水災害対策プラン案の作成を行った。
木屋川下流部は、感潮区間であり、両岸には家屋が隣接し橋梁も多数存在していた。このため、大幅な河道拡幅は現実的に困難であることや現在の河道内での改修が必須であること、工事費の削減から、矢板護岸形式に変更した。同結果、改修費は、106億円程度となった。
成案寺川は、河川沿いが農地であり用地取得が可能であったことから、多自然の確保しやすい両岸2割護岸とした。結果、改修費は、96億円程度となった。
期 間
2023/09/15~2024/12/16
本業務は、一級河川富士川水系小潤井川を対象に、平成24年に策定した「小潤井川・伝法沢川流域における100mm/h安心プラン」に基づき実施した河川整備の効果を、流出・氾濫シミュレーションにて検証するとともに、今後の小潤井川の効果的・効率的な整備に向け、概略の改修計画や改修箇所の優先順位等を検討し、整備方針を取りまとめることを目的とした。
小潤井川は、下流部から河道改修が進められているが、今後は、富士市市街地部となり既設橋梁が多数存在している。このため、早期治水効果の発現や事業費の削減から、これまでの河道改修とバイパス水路を比較検討した。結果、バイパス水路建設の方が事業や施工期間では、優位となったが、放流先である潤井川の河道水位への影響が懸念されたため、河道改修を従来計画通り進めるものとした。
また、同改修時に改築や架け替えが必要な橋梁を、既往資料と河川構造令等を照らし合わせ、精査した。結果、10橋の架け替えが必要であることが判明した。
その中で、現在の通行量や橋梁周辺の余地状況から、最も難航しそうな国道錦橋については、県庁協議等の資料を作成し、早期実施に向けた対応を行った。
期 間
2024/01/12~2024/12/10
本業務は、一級河川菊川水系を対象に、整備計画変更に向け、近年洪水被害の整理や整備対象河川の選定等を行うことを目的とした。
現行の菊川水系河川整備計画は、平成20年3月の策定時から、令和5年3月時点で15年が経過している。その間、本水系内では、度重なる甚大な浸水被害が生じていることに加え、国の気候変動を踏まえた治水計画のあり方提言(令和3年4月改訂)」を受け、治水計画目標規模の見直しも、気候変動の影響を考慮して行うものとした。
検討項目は、浸水状況の整理、計画流量の算定、流下能力検討、整備計画対象河川の選定であった。
浸水状況の整理は、既往整備計画策定後の浸水状況を、市へのヒアリングや水害統計等を整理し、平成25年、令和1年、令和2年及び令和4年洪水を追加した。
計画流量は、平田雨量観測所の観測降雨データを1950~2023年間の74年間収集し、確率統計処理を行い、気候変動による降雨倍率の1.1倍を乗じ算定した。
上記、浸水実績や現況流下能状況、河川の緊急性から、最終的に整備対象河川として、西方川と黒沢川を選定した。