期 間
2022/10/29~2024/03/15
本業務の目的は、道路橋示方書等の改定に伴い、(一)接岨峡線の榛原郡川根本町犬間地内に位置する市代橋の耐震性能を確保するため、支承及び橋脚等の補強、落橋防止システムの設置の要否及び損傷調査に基づく補修の検討を行い、補強・補修対策工事の実施に向けた詳細設計を行うことである。業務では、既存資料や現地踏査結果等を踏まえ、既設橋梁の耐震性能を把握し、橋梁耐震補強設計や支承及落橋防止システム設計を実施した。また、直近の橋梁定期点検結果をもとに補修設計を実施し、対策工事の実施に向けた図面、計算書、施工計画の作成を行った。
期 間
2023/08/25~2024/02/20
本業務は、浜名湖内に位置する老朽化した護岸の補修設計である。設計に先立って潜水士による目視及び肉厚測定を行ったところ、矢板の老朽化が著しく、補修ではなく補強設計が必要であることが判明した。そこで、矢板の前出し、地盤改良等複数の補強工法を比較した結果、矢板式護岸の前出し構造を採用した。この構造に対し近隣の土質調査結果及び浜名港のレベル1地震動の波形を基にレベル1地震動に対する照査用震度を算出し、矢板式構造の安定性照査を行い構造諸元を決定した。施工方法の検討において、現地は護岸際に住宅が近接していること、護岸へのアクセス道路が狭小であることから、護岸沿いでのクレーン作業が不可能であることが判明し、水上からの施工とすることとした。水上からの施工においては、浜名湖に入る橋梁の桁下空間を把握し作業船が航行できるかを検討し、可能であることから水上施工の詳細を検討した。さらに護岸際の施工においてはクレーン台船が作業できるように、浚渫の検討を行い土量を算出した。施工機械は騒音・振動の少ないサイレントパイラー方式によるものとした。
期 間
2023/08/25~2024/01/26
本業務は、老朽化が進み護岸前面にひび割れが複数発達しており、さらに構造物底部からの吸出しにより背後道路にクラックが生じ利用に影響の出ている道路護岸の補修設計を行うものである。護岸は漁船の係留施設としても利用されており、早急に補修が求められていた。吸出しに対する対策としては、既設護岸の構造が間知ブロックによる傾斜式護岸構造であったため、地盤改改良を行うと地盤が緩み構造物が崩落することが予測されたため、地盤改良による補強対策は困難であった。そのため、前面に止水矢板を設置し、背後地盤からの吸出しを抑止する構造とした。さらに、前面は河川区域であるため、河道をできる限り狭めることの無いように、前出し幅を最小限とした。矢板の打設に関しては、周辺が住宅地であり、騒音及び振動を抑制する必要があったため、サイレントパイラーによる低音・低振動工法を採用した。また、ひび割れ補修対策としては、ひび割れの広さに応じた補修工法から、ひび割れ充填剤による補修工法を採用した。また、設計のもとにするため、地形を把握するための地形測量及び前面の海底面の測深を行った。
期 間
2023/03/24~2024/01/15
松崎港においては、二級河川那賀川河口部に津波対策として水門設置が計画されており、水門より上流側の係留施設を利用している漁船等の一部が水門を通過できなくなることが想定されている。本業務では、水門設置位置より上流部における港湾施設の利便性の低下を解消するため、港湾施設の効率的な配置計画を立案することを目的として実施した。まずは、現況特性を把握するため、港内を利用している漁船等の隻数を港勢等により把握するともに、関係機関(漁協およびマリーナ事業者)にヒアリングを行い、移転に伴う課題の抽出、移転候補地の比較選定を行った。また、移転が必要となる隻数を推計したうえで、物揚場の必要延長を漁船の船級別に算定した。移転候補区域に新規に整備すべき港湾形状を設定し、概算事業費を算定した。さらに、波浪変形解析(エネルギー平衡方程式)により沖波から港口までを推算し、算定した波浪を用いて、高山法により港内波高を検討した。計画区域における物揚場の静穏度が休けい利用を可能とする波高以下となる港湾形状を波向き別に検討を行った。静穏度解析結果を踏まえ、今後の沖合展開における課題について留意点を整理した。
期 間
2023/05/31~2024/02/29
御前崎港臨海道路4号線のみなとトンネル上下線(延長373m、メガネトンネル)の定期点検を、令和3年度静岡県道路トンネル点検要領に則って実施した。みなとトンネルは、海沿い斜面の端部に建設されており、地山が軟質な砂岩やシルト岩よりなり、施工時に海側トンネルに外力によるひび割れが発生し、尾根上部の民家に変状が生じたため、対策工が実施された経緯がある。H29年度に補修工事が実施されているが、定期点検の結果、下り線トンネル(海側)には、外力によるひび割れ群が認められ、進行性はないが継続監視が必要なためⅡa(重点監視)と判定した。また、うき・はく離のⅡa判定(重点監視)だけでなくⅢ判定(早期措置)4箇所が認められる。上り線トンネル(山側)にも、外力による疑いのあるひび割れ群が認められ、進行性はないが継続監視が必要なためⅡa(重点監視)と判定した。また、うき・はく離のⅡa判定(重点監視)、漏水のⅡa判定(重点監視)が認められ、S32-S33目地部の漏水はアーチ部から流下が認められⅢ判定(早期措置)とした。点検結果の整理に加え、変状発生原因の考察、対策工法の提案を行った。
期 間
2022/11/15~2023/11/30
本業務は、松崎港海岸の防潮堤・胸壁5施設を対象に、L1津波およびL1津波を生じさせる地震動に対して耐震・耐津波性能を確保した最適な構造形式を選定するための基本設計を行ったものである。設計した設計条件(利用自然条件、地盤条件および性能規定)に基づき、照査用震度、液状化判定および液状化層に対する地盤改良工法の検討を行った。比較構造形式の検討では、1.重力式案、2.自立鋼管杭式案、3.地盤改良案を抽出し、常時・地震時・津波時における堤体の安定性照査を行い、施工性・経済性・維持管理性等の比較において優位となる重力式構造を選定した。また、選定した構造形式に対して、摩擦増大マットの有無の比較検討による構造諸元を決定した上で、当該港で対象となっているL2地震動の中から最も影響が大きいと想定される2つの地震動(南海トラフ50%、M6.5直下型地震)による偶発状態の地震応答解析(FLIP解析)を実施し、最適な構造断面を決定した。嵩上げ改良に伴い、背後のホテルや現況の景観に配慮するため、景観配慮型防潮壁(シーウォール)の適用や壁面・舗装材の景観対策を検討するとともに、関係機関協議用資料の作成を行った。
期 間
2022/09/28~2023/09/22
本業務は、(主)島田吉田線の島田大橋のうち、P4~P11低水路区間の橋脚補強(P1~P3は令和4年度施工予定)を対象として、仮設工法の検討・設計を実施したものである。これまでに施工したP1~P3橋脚の耐震補強工事はオープン掘削で実施したが、施工の際に水替えをするために当初予定した費用から大幅な工事費増が生じた。本業務では、現地の河道条件を踏まえて仮設工法を検討し、大径の礫・玉石が混在する地盤条件、桁下での施工条件から、硬質地盤クリア工法を用いた鋼矢板打設工法による仮締切を選定し、詳細設計を行った。また、橋脚補強が非出水期施工に限定されるため、仮締切設置・撤去を含めた工程検討を行い、島田大橋の事業計画の立案を行った。
期 間
2023/02/15~2023/09/29
静岡県の洪水予報河川、水位周知河川を除く県管理河川の水害リスク情報を把握するため、「洪水浸水想定区域図作成マニュアル(第4版)(平成27年7月)」等に基づき、洪水浸水想定区域図の作成を行った。洪水浸水想定区域図の作成は、松崎町で作成されたデータを用いて実施し、基礎データの更新情報を確認して浸水範囲への影響可能性を整理した。また、作成した洪水浸水想定区域図の電子化に当たっては、「浸水想定区域図データ電子化ガイドライン」に準拠したデータの他、静岡県GISシステムに掲載するためBDSファイル形式のデータ作成も行った。
期 間
2022/10/12~2023/07/31
本業務は、老朽化が進行している相良港相良地区中導流堤(L=200m)の補修設計のうち基本設計までを行うものである。まずは、利用自然条件および土質定数の設定を行い、照査用震度算定および液状化予測・判定を行った所、液状化は生じないことが判明した。標準断面図において堤体前面・背面の構造の一部が確認できなかったため、試掘調査により陸側の堤体構造、潜水調査により根固め工および裏込め部を確認した。既往測量成果および潜水調査より、堤体の本体工部分における3箇所の照査断面(標準断面図、上流側断面図、下流側断面図)を選定し、断面形状を設定後、永続状態および変動状態の安定性照査を行った結果、安全性が確認された。上記結果を踏まえ、補修方針を設定し、水叩き工、裏込め部および矢板部の各部位に分けて補修方法を抽出し部位別の比較・選定を行った。
期 間
2022/09/13~2023/07/31
本業務は、(主)藤枝天竜線の島田市川根町笹間下地内に位置する祢宜沢橋の耐震補強設計及び補修設計業務である。既存資料や現地調査結果等を踏まえ、既設橋梁の耐震性能を把握し、橋脚耐震補強設計や支承及び落橋防止システムの耐震補強設計を実施した。また、過年度の定期点検結果や本業務における現地調査結果をもとに補修設計を実施し、対策工事の実施に向けた図面、計算書、施工計画の作成を行った。
本橋は、平成6年に架橋された鋼3径間連続非合成鈑桁橋(32.5m+36.0m+32.5m)である。業務では、橋梁設計図書や河川資料などの不足情報の早期確認に加え、追加調査の要否の判断を行うことで、的確な業務の実施方針を立案した。また、工事において問題となりやすいアンカーボルト削孔に対して、鉄筋探査実施による既存図面の妥当性の確認、アンカー配置を任意に設定可能な設計計算書の作成により、施工時に配慮した支承・落橋防止システムの設計を実現した。