期 間
2024/07/05~2025/01/31
本業務では、過年度設計された秋穂渡瀬橋(鋼4径間連続合成鈑桁橋・橋長L=132.5m)を対象として、BIM/CIMモデルを作成し、BIM/CIM活用を実施した業務である。モデル作成は、対象橋梁の他、周辺地形や建物、道路土工、添架物、迂回路、仮設構造物を対象とし、対象橋梁は詳細度300、その他構造物は詳細度200にて作成した。BIM/CIM活用は、完成イメージの確認、施工ステップの確認、走行シミュレーションを実施した。完成イメージの確認は、今後実施される関係機関協議や地元説明でのスムーズな合意形成に結びつけるため、リアリティーのあるアニメーションを作成した。施工ステップの確認は、迂回路構築、既設橋撤去、迂回路撤去を含む全9ステップを作成し、各施工段階の施工状況を分かりやすく表現するとともに、施工計画(資機材配置等)に問題がないことを確認した。走行シミュレーションでは、曲率半径の小さい迂回路の走行性を検証するため、全6ケースを作成し、走行安全性について検証を実施した。
期 間
2024/03/07~2025/01/15
本業務は、県道396号線富士川橋および富士川橋側道橋の2橋について、橋梁補修設計を実施するものである。対象橋梁は、令和4年度に実施された橋梁定期点検の結果、早期措置段階(判定区分3)及び予防保全段階(判定区分2)の損傷が確認されたことから、これらの部材を対象とし、別途発注の詳細調査及び補修の要否検討の結果に基づいて補修設計を実施した。補修設計において、橋梁の機能回復と予防保全による長寿命化を目指し、現地状況に即した工法(塗装塗替、当て板補強、部材取替、ひび割れ注入、断面修復、橋面防水、床版下面の防錆処理、金属パテ補修、伸縮装置取替等)を選定した。施工計画において、本橋梁は富士川を渡河する橋梁であるため、足場が必要となる工種は非出水期施工とし、橋面上の工種との施工時期を分割して整理を行った。また、鋼部材の塗装塗替において、塗装色を選定するために色彩検討を行った。色彩検討にあたっては、周辺環境色の特性、隣接する富士川橋梁群の特性に留意しつつ、「ふじのくに色彩・デザイン指針」を参照し、検討を行った。検討を行った色のパネルを作成し、現地で有識者と現地確認を行い、塗装色を選定した。
期 間
2024/08/15~2024/12/12
本業務は、静岡県袋井土木事務所管内の県道焼津森線における松葉トンネルL=88mについて、令和4年度の定期点検結果による健全度IIa、III判定箇所を抽出し補修設計を実施した業務である。設計では、過年度点検結果における健全度IIa、III判定箇所の補修範囲設定に際し混在するIIb判定箇所についても予防保全の観点より当該変状を包括した補修範囲を設定した。設計は、うき・はく離、豆板、ひび割れ、漏水等の損傷に対し本現場への適応性・安全性・施工性・経済性等につきNETIS等の新技術を含め比較検討した。検討の結果対策工法として、はく落対策工「FRPメッシュ工」・「断面修復工」・「可視樹脂シート接着工」、ひび割れ対策工「ひび割れ充填工」、漏水対策工「導水樋工」を採用した。本トンネルは起点から終点に向かい急勾配の下り坂で路面は「すべり止め舗装」が施工されており「雪氷対策区間」にも指定されているため冬期は漏水の凍結が懸念される。漏水対策材料は「耐寒タイプ」とし、設置個所では処理水の監査廊や路面への滞水防止のため、監査廊に切込みを設け流末処理工とした。詳細設計では、図面作成、数量算出、施工計画立案、工事費算出を行った。
期 間
2024/06/25~2024/12/17
本業務は、静岡県島田土木事務所管内の県道住吉金谷線における備前守トンネル(NATM1993年建設)L=189.5mおよび静岡御前崎自転車道線における小堤山トンネル(矢板工法1923年頃建設・1999年再覆工)L=48.2mについて、令和3年度の定期点検結果による健全度IIa及びIII判定箇所を抽出して補修設計を実施した業務である。補修設計においては、過年度点検結果における健全度IIa及びIII判定箇所に加え、予防保全の観点よりIIb判定箇所も併せて抽出し補修対象参考箇所として補修設計を実施した。補修設計は、うき・はく離、豆板等の損傷個所に対して、本現場への適応性・安全性・施工性・経済性等につきNETIS等の新技術を含め比較検討した。比較検討の結果、対策工法として、はく落対策工として「FRPメッシュ工」、「可視樹脂シート接着工」を採用し詳細設計を行った。詳細設計では、設計図面作成、補修数量算出、施工計画の立案、工事費の算出を行った。
期 間
2023/11/28~2024/09/30
主要県道山口宇部線(宇部湾岸道路高架橋)上の4橋の定期点検を行った業務である.定期点検は,徒歩,梯子,小型橋梁点検車(BT-110,BT-200),大型橋梁点検車(BT-400),リフト車(17m~32m),ロープアクセス,を足下条件として全面近接目視し,変状および損傷や劣化の兆候を把握し損傷評価を行い,部材毎や道路橋毎の健全性を診断した.栄川運河橋は路面から塔頂までの高さが約70mの曲線斜張橋で河口部に位置し,ロープアクセスによる近接は強風等天候の影響が想定されたため,点検支援技術性能カタログより,斜張橋ケーブル点検ロボット(ヴェスピナエ)を用い,近接目視代替で斜ケーブル点検を行い点検効率化を図った.4橋全てが金属溶射塗装橋で前回点検時から腐食等進展が確認された.厚東川新橋(本線)は合成床版を有する少数2主桁橋であるが,外面鋼板と躯体の接触部にうき音が,合成床版添接部に腐食や漏水跡等が確認された.藤曲第一高架橋はRC床版であるが,漏水・遊離石灰を確認した.橋面点検は平日昼間通行止めで行ったが,他工区および多くの関係機関との調整を含め,多くの人員と資機材動員を実現し遅滞なく完了させた.
期 間
2023/11/06~2024/09/30
主要県道山口宇部線(宇部湾岸道路高架橋)上の4橋(ランプ橋2橋含む)と,一般県道妻崎開作小野田線(小野田湾岸道路)上の1橋,計5橋の定期点検を行った業務である.定期点検は,徒歩,梯子,小型橋梁点検車(BT-200),リフト車(10m~22m級),を足下条件として全面近接目視し,変状及び損傷や劣化の兆候を把握し損傷評価を行い,部材毎や道路橋毎の健全性を診断した.厚南第一高架橋(上)および厚南第二高架橋は,金属溶射皮膜を有する橋梁で前回点検時から腐食等の損傷進行が確認された.厚南第一高架橋(上)と大塚高架橋は合成床版を有する橋梁で躯体と外面鋼板との接触部に隙間が確認された.東須恵オンランプ橋と東須恵オフランプ橋はRC床版を有する曲線橋であるが,床版ひびわれが進展し漏水や遊離石灰の溶出を確認した.以上より,各種変状損傷に対し適切な評価診断を行うとともに,可能な限りの防錆処理を実施した.東須恵オフランプ橋の箱桁内には塗膜割れが確認され記録を報告書に掲載し詳細調査必要と診断した.宇部湾岸道路橋面は平日昼間通行止め点検を行い,他工区調整含め短期間で多くの人員や資機材動員を実現した.
期 間
2023/11/20~2024/09/30
彦島大橋の第11径間(P10-P11)の橋梁詳細調査と補修補強設計を行った業務である.橋梁詳細調査は,過年度業務で確認済みのPC桁内部鋼材破断信号の未確認範囲へ磁気による非破壊検査を行い,鋼材破断の真偽をはつり出し調査にて確認した.その他調査として,ドリル法による中性化深さや塩化物イオン含有量試験,コンクリートテスターによる主桁圧縮強度推定と外観変状調査を行い,損傷原因を推定した.鋼材破断を受け,既設橋の復元設計とB活荷重載荷による耐荷力照査を行い,現有耐力を把握した.迂回が可能な本橋では,将来性を見据え架け替えを含めた今後の対策検討を行い,既設橋を継続供用する方針とした.11年前に対策済みの上部工は補修箇所の再損傷を伴っており,浸透塩分量が12年前に比べ高濃度となっていたため,表面設置型の犠牲陽極材による電気防食を主桁下面全面に採用した.鋼材破断による主桁耐力低下箇所へは,電気防食との干渉が回避でき耐久性に優れる炭素繊維成形板接着を採用した.過酷な塩害地域における再損傷防止を目的に,塩分吸着剤入り断面修復材とけい酸塩系表面含浸材塗布を採用した.
期 間
2024/03/28~2024/09/11
本業務は、(主)島田吉田線の島田大橋のうち、次期工事を行うP4橋脚耐震補強を対象として、現時点でのみお筋形状を把握するためUAVを用いた高所撮影を行い、現況のみお筋形状を考慮した仮設工修正設計を実施したものである。仮設工設計では、過年度工事に合わせて「瀬替え堤+土堤工法」を採用した。水衝部には、大型土のうを配置し流水による浸食対策を行った。また、仮設時には河川断面を阻害することから、不等流計算による流下能力照査を実施し、安全性を確認した。さらに、耐震補強工事により生じる濁水に対し環境計画書を作成し、管理基準(濁度)、配慮事項等について整理を行った。
期 間
2024/01/19~2024/08/30
本業務は、一級河川富士川水系富士山麓ブロック沼川河川整備計画の内、沼川新放水路(仮称)整備事業において、一定期間が経過したことによる時点評価を行うため、費用対効果等を算出するとともに、それらを「静岡県事業評価監視委員会」の審議資料としてとりまとめることを目的として実施した。事業再評価は通常の5年間隔で実施されるが、本業務では対象事業の費用が大きく変更される見通しとなったため、前回から3年目で評価を行ったものである。前回評価から事業費が大幅に増額となったが、事業効果の大きい事業であったことから、費用便益比としてはB/C=1.76と1.0を上回り、事業効果は十分に見込める結果となった。治水経済調査マニュアルの最新版で算定することとなった社会的割引率1%、2%についての費用便益比も算定し、社会的割引率1%の場合B/C=3.88、2%の場合B/C=2.96となった。事業評価監視委員会の審議資料は、再評価対象事業一覧表、公共事業再評価調書(国交省所管事業)、再評価調書 説明用パワーポイント等を作成した。
期 間
2024/05/09~2024/05/09
本業務は、松崎港新港の-5.5m岸壁に既設フェリー船(L=83m、1500GT相当)を着岸させる計画であるが、船首側係留索が既設岸壁上に取れないことから、岸壁法線上の海上に係留用ドルフィンを設置するための基本及び実施設計を行ったものである。まず、設計条件(利用・自然条件、地盤条件等)の設定、ドルフィン設置位置や利用状況の関係機関ヒアリングを実施した。設計条件を踏まえ、重力式(ケーソン式、方塊式、水中コンクリート単塊式、直立消波ブロック+水中コンクリート単塊式併用)、杭式(斜杭、直杭)の構造形式の抽出および安定性照査による構造諸元の決定を実施した。構造形式の比較選定では、ドルフィン設置位置において波浪が港口から直接入射するため波浪条件が厳しいこと、当該地盤は設計水深以深に硬岩相当の層が分布しており、当該地盤への施工が可能であること、さらに、経済性等も踏まえ、総合的に優位な杭式(直杭)構造を選定した。選定した構造に対して、上部工の配筋設計、電気防食による防食検討を実施した。また、ドルフィンと既設岸壁を繋ぐ連絡橋については、波浪の影響を軽減できる下路式鋼製プレートガーダー橋を採用した。