期 間
2023/11/28~2024/09/30
主要県道山口宇部線(宇部湾岸道路高架橋)上の4橋の定期点検を行った業務である.定期点検は,徒歩,梯子,小型橋梁点検車(BT-110,BT-200),大型橋梁点検車(BT-400),リフト車(17m~32m),ロープアクセス,を足下条件として全面近接目視し,変状および損傷や劣化の兆候を把握し損傷評価を行い,部材毎や道路橋毎の健全性を診断した.栄川運河橋は路面から塔頂までの高さが約70mの曲線斜張橋で河口部に位置し,ロープアクセスによる近接は強風等天候の影響が想定されたため,点検支援技術性能カタログより,斜張橋ケーブル点検ロボット(ヴェスピナエ)を用い,近接目視代替で斜ケーブル点検を行い点検効率化を図った.4橋全てが金属溶射塗装橋で前回点検時から腐食等進展が確認された.厚東川新橋(本線)は合成床版を有する少数2主桁橋であるが,外面鋼板と躯体の接触部にうき音が,合成床版添接部に腐食や漏水跡等が確認された.藤曲第一高架橋はRC床版であるが,漏水・遊離石灰を確認した.橋面点検は平日昼間通行止めで行ったが,他工区および多くの関係機関との調整を含め,多くの人員と資機材動員を実現し遅滞なく完了させた.
期 間
2023/11/06~2024/09/30
主要県道山口宇部線(宇部湾岸道路高架橋)上の4橋(ランプ橋2橋含む)と,一般県道妻崎開作小野田線(小野田湾岸道路)上の1橋,計5橋の定期点検を行った業務である.定期点検は,徒歩,梯子,小型橋梁点検車(BT-200),リフト車(10m~22m級),を足下条件として全面近接目視し,変状及び損傷や劣化の兆候を把握し損傷評価を行い,部材毎や道路橋毎の健全性を診断した.厚南第一高架橋(上)および厚南第二高架橋は,金属溶射皮膜を有する橋梁で前回点検時から腐食等の損傷進行が確認された.厚南第一高架橋(上)と大塚高架橋は合成床版を有する橋梁で躯体と外面鋼板との接触部に隙間が確認された.東須恵オンランプ橋と東須恵オフランプ橋はRC床版を有する曲線橋であるが,床版ひびわれが進展し漏水や遊離石灰の溶出を確認した.以上より,各種変状損傷に対し適切な評価診断を行うとともに,可能な限りの防錆処理を実施した.東須恵オフランプ橋の箱桁内には塗膜割れが確認され記録を報告書に掲載し詳細調査必要と診断した.宇部湾岸道路橋面は平日昼間通行止め点検を行い,他工区調整含め短期間で多くの人員や資機材動員を実現した.
期 間
2023/11/20~2024/09/30
彦島大橋の第11径間(P10-P11)の橋梁詳細調査と補修補強設計を行った業務である.橋梁詳細調査は,過年度業務で確認済みのPC桁内部鋼材破断信号の未確認範囲へ磁気による非破壊検査を行い,鋼材破断の真偽をはつり出し調査にて確認した.その他調査として,ドリル法による中性化深さや塩化物イオン含有量試験,コンクリートテスターによる主桁圧縮強度推定と外観変状調査を行い,損傷原因を推定した.鋼材破断を受け,既設橋の復元設計とB活荷重載荷による耐荷力照査を行い,現有耐力を把握した.迂回が可能な本橋では,将来性を見据え架け替えを含めた今後の対策検討を行い,既設橋を継続供用する方針とした.11年前に対策済みの上部工は補修箇所の再損傷を伴っており,浸透塩分量が12年前に比べ高濃度となっていたため,表面設置型の犠牲陽極材による電気防食を主桁下面全面に採用した.鋼材破断による主桁耐力低下箇所へは,電気防食との干渉が回避でき耐久性に優れる炭素繊維成形板接着を採用した.過酷な塩害地域における再損傷防止を目的に,塩分吸着剤入り断面修復材とけい酸塩系表面含浸材塗布を採用した.
期 間
2024/03/28~2024/09/11
本業務は、(主)島田吉田線の島田大橋のうち、次期工事を行うP4橋脚耐震補強を対象として、現時点でのみお筋形状を把握するためUAVを用いた高所撮影を行い、現況のみお筋形状を考慮した仮設工修正設計を実施したものである。仮設工設計では、過年度工事に合わせて「瀬替え堤+土堤工法」を採用した。水衝部には、大型土のうを配置し流水による浸食対策を行った。また、仮設時には河川断面を阻害することから、不等流計算による流下能力照査を実施し、安全性を確認した。さらに、耐震補強工事により生じる濁水に対し環境計画書を作成し、管理基準(濁度)、配慮事項等について整理を行った。
期 間
2024/01/19~2024/08/30
本業務は、一級河川富士川水系富士山麓ブロック沼川河川整備計画の内、沼川新放水路(仮称)整備事業において、一定期間が経過したことによる時点評価を行うため、費用対効果等を算出するとともに、それらを「静岡県事業評価監視委員会」の審議資料としてとりまとめることを目的として実施した。事業再評価は通常の5年間隔で実施されるが、本業務では対象事業の費用が大きく変更される見通しとなったため、前回から3年目で評価を行ったものである。前回評価から事業費が大幅に増額となったが、事業効果の大きい事業であったことから、費用便益比としてはB/C=1.76と1.0を上回り、事業効果は十分に見込める結果となった。治水経済調査マニュアルの最新版で算定することとなった社会的割引率1%、2%についての費用便益比も算定し、社会的割引率1%の場合B/C=3.88、2%の場合B/C=2.96となった。事業評価監視委員会の審議資料は、再評価対象事業一覧表、公共事業再評価調書(国交省所管事業)、再評価調書 説明用パワーポイント等を作成した。
期 間
2024/05/09~2024/05/09
本業務は、松崎港新港の-5.5m岸壁に既設フェリー船(L=83m、1500GT相当)を着岸させる計画であるが、船首側係留索が既設岸壁上に取れないことから、岸壁法線上の海上に係留用ドルフィンを設置するための基本及び実施設計を行ったものである。まず、設計条件(利用・自然条件、地盤条件等)の設定、ドルフィン設置位置や利用状況の関係機関ヒアリングを実施した。設計条件を踏まえ、重力式(ケーソン式、方塊式、水中コンクリート単塊式、直立消波ブロック+水中コンクリート単塊式併用)、杭式(斜杭、直杭)の構造形式の抽出および安定性照査による構造諸元の決定を実施した。構造形式の比較選定では、ドルフィン設置位置において波浪が港口から直接入射するため波浪条件が厳しいこと、当該地盤は設計水深以深に硬岩相当の層が分布しており、当該地盤への施工が可能であること、さらに、経済性等も踏まえ、総合的に優位な杭式(直杭)構造を選定した。選定した構造に対して、上部工の配筋設計、電気防食による防食検討を実施した。また、ドルフィンと既設岸壁を繋ぐ連絡橋については、波浪の影響を軽減できる下路式鋼製プレートガーダー橋を採用した。
期 間
2023/08/30~2024/03/21
本業務は、清水港新興津地区に計画されている漁船及びプレジャーボートを係留する物揚場の実施設計である。令和元年度に基本設計が実施されているが、本業務においては、事前に利用者である漁業協同組合と再協議を行い、物揚場の幅員を6mから10mに拡幅するとともに、物揚場天端高を+2.6mと上げ、漁船利用に適切な高さに見直しを行った。物揚場幅の拡幅に伴い、比較対象とするブロック式構造を複数選定し、安定性照査を実施し各構造断面を決定し、経済性、施工性の比較検討の結果、直立消波ブロック2個の背中合わせの形式を選定した。また、漁業協同組合の要望に基づき、漁船とプレジャーボート利用者を分離するための柵を配置するとともに、防舷材、梯子等の付帯施設の見直しを行った。上記検討結果を基に、実施図面を作成し、数量を算定し、概算工費の算定を行った。
期 間
2023/11/14~2024/03/25
本業務は、焼津漁港内の4係留施設の機能保全計画策定に供するための施設点検を行うものである。4施設の内3施設は、建設後70年が経過し老朽化が著しく、残る1施設は建設後約30年が経過している施設であった。点検業務内容は陸上目視調査、海上目視調査及び潜水調査、および機能保全計画策定の前段としての施設現況の整理であった。既往点検結果及び今回の点検結果から機能劣化度の判定を比較すると、いずれもエプロン部の劣化が最も顕著であった。既往点検は15年前に行われているが、今回の点検からその後部分的な補修が実施された状況が判断でき、施設の健全度はやや改善されている傾向がみられた。しかし、1施設のエプロンに関しては、エプロン下の空洞の存在が疑われたことから、レーダー調査による空洞の把握を申し送り事項に提案を行った。
期 間
2023/10/11~2024/03/19
本業務は、焼津漁港小川地区に位置する係留施設(岸壁・物揚場・桟橋・船揚場)の計8施設を対象に、長寿命化並びに将来の補修・更新コストの低減を図るため、現状の機能診断の実施および機能保全計画書の新規策定・更新を目的として実施するものである。機能診断では、簡易調査として陸上・海上・潜水目視調査を実施した。また、鋼構造物施設を対象に、肉厚測定調査、電位測定、陽極消耗量調査の追加提案を行い、詳細調査を実施した。簡易調査および詳細調査による機能診断結果に基づき、各部材の老朽化度を評価した。これらをとりまとめ、機能保全計画書の新規策定・更新を行った。
期 間
2022/10/25~2024/03/11
本業務は、河川改良に伴い二級河川蟹田川に架かる彦島大橋を架け替えるため、橋梁架け替え工事に必要な詳細構造を経済的かつ合理的に設計し、工事発注に必要な図面・数量・報告書を作成することを目的とする。上部工形式については、本業務で見直した橋長53mに対して、対応可能で河川からの桁下制限を侵さない上部工形式を検討した結果、経済性に優れ、維持管理空間の確保も可能な単純鋼床版箱桁橋を採用した。橋台形式は逆T式橋台、基礎工は杭種・杭径の検討の結果、場所打ち杭φ2000を採用した。本橋の斜角は、53°であり斜角が小さい橋梁であるため耐震設計上斜橋が回転できる条件に該当する。このため落橋防止システムとして、横変位拘束構造の設計を行った。上部工架設工法については、非出水期であれば、河川内にベントを設置することが可能であるため、経済的なトラッククレンベント工法を採用した。維持管理計画では、本橋の床版は鋼床版のため、床版支間が広く検査路を1条配置するだけでは、走行車線下のUリブの亀裂等の損傷を視認することが難しいため、桁間に検査路を2条配置する計画とした。