期 間
2023/01/14~2024/03/15
本業務は、静岡県熱海土木事務所が所管する熱海港付近に整備予定の水門3基と陸閘1基を対象とした自動閉鎖システムの基本設計である。主な準拠基準は「津波高潮対策における水門・陸閘等管理システムガイドライン」である。システム方式検討は、津波到達時間が最短3分と短い地域特性を考慮し、地震計を第1トリガーとした自動閉鎖システムを立案した。また、これを補完するJ-ALERTの導入と不測の事態に対応すべく常駐組織による遠隔手動操作の組合せを検討した。当該地の自治体である熱海市と操作委託に関する協議を実施し、消防本部から遠隔手動操作を可能とする計画とした。現場拠点、熱海土木事務所、消防本部の各局を接続する通信ネットワークは、VPN回線と単一無線による回路構成とした。映像監視設備は、監視カメラの機器構成及び仕様を設定した。電源設備計画は、現場拠点に電源系統を集約し、商用電源と予備電源で各施設に電源を供給する計画とした。1水門のみ先行して施工する事業スケジュールであるため、配線ルートは暫定供用と本運用にわけて計画した。これらの計画に基づき、設計図、設計計算書を作成した。
期 間
2023/03/10~2024/03/06
本業務は、静岡県が管理する主要地方道藤枝黒俣線に架かる橋梁のうち、二級河川瀬戸川水系瀬戸川を渡河する赤坂橋(鋼3径間連続非合成鈑桁橋+鋼2径間連続非合成箱桁橋、橋長189.5m、有効幅員9.75m、逆T式橋台、小判形橋脚)について、耐震補強設計、補修設計および積算資料作成を行ったものである。耐震補強設計では、道路橋示方書に基づく耐震性能2を目標とする橋脚補強、支承部補強および落橋防止システムの設計を実施した。橋脚補強設計では、河積阻害率を5%以下とするため、支承条件を変更した場合やダンパーを設置した場合等の全体系補強の検討を行い、支承条件を変更したうえでポリマーセメントモルタル巻立て工法、連続繊維巻立て工法を採用した。支承部補強は、支承周りが煩雑になることを避けるため、支承取替えを計画し、設置高さに制約を受けることからコンパクト支承を採用した。補修設計では、長寿命化の観点から塗装塗替やひびわれ補修等を設計した。橋脚補強時の仮設工は、大型土のうにより瀬替えを行いオープン掘削にて計画を行った。オープン掘削の施工に際し、ポンプ排水工の規模を検討し、3台程度で排水可能であることを確認した。
期 間
2023/07/19~2024/02/29
本業務は、相良港海岸(片浜地区)の片浜12号陸閘を対象に、津波や高潮等の災害から人命、財産を守ることを目的とした陸閘改良のための基本設計である。現地踏査では、港内が漁業やマリーナに利用され、陸閘が唯一の乗り入れ口であること、その陸閘付近には水産加工所が隣接していることを確認した。資料収集・整理では、地質調査資料、ゲートや電気設備等の竣工図書を収集した。扉体の強度検討では、計画津波高の波圧に対し、既設の扉体が利用できることを確認した。比較構造形式には、扉体を既設利用する「底版嵩上げ案」および扉体の有効高を更新する「現況地盤高案」を抽出した。構造形式比較の結果、安全性、施工性、経済性の観点から「底版嵩上げ案」を採用した。偶発状態の地震応答解析(FLIP)を行い、地震後の残留変位を抑えるため、底版基礎部の地盤改良工を計画した。施工計画では、港内利用者が陸閘の改良工事中に利用する仮設坂路について計画した。また、隣接する既設排水路の対処方法を検討した。底版の嵩上げに伴う周辺道路の縦断勾配、近接する水産加工場への影響、仮設坂路計画を取りまとめ、港内利用者への説明資料を作成した。
期 間
2023/03/14~2024/02/29
本業務は太田川に架かる吉川橋(平成7年竣工、PC4径間連続V脚ラーメン橋、橋長100.0m、有効幅員7.0m)について、耐震補強詳細設計及び補修詳細設計を実施したものである。耐震補強設計は、非線形動的解析により照査を行い、橋脚の耐力が大きく不足する結果であったことから、RC巻立て補強工法を選定した。また、上部工はせん断耐力のみが不足する結果であったことから、死荷重増加の影響が小さい炭素繊維接着工法を選定し、せん断耐力の向上を図った。補修設計は、舗装打替、伸縮装置取替、断面修復等の補修設計を実施し、将来的に損傷の発生が懸念される沓座周りは、表面含浸工の実施を提案し、設計を行った。
期 間
2023/06/01~2024/02/22
本業務は、湖西都市計画域において、静岡県及び湖西市で構成する広域連絡協議会での意見を反映しながら、都市基本計画及び都市計画区域マスタープラン案を策定したものである。(1)都市計画基礎調査の結果を踏まえ、人口や産業、都市計画の状況等を整理・分析から都市計画区域の特性把握を行い、都市づくりの基本理念や目標への反映方針を検討した。(2)人口や開発動向を踏まえ市街地の拡散可能性の評価、市街化区域内外の基盤整備や自然環境の状況、近隣都市との関係等を踏まえた定性的評価を行い、区域区分維持の必要性を導いた。(3)土地利用や都市施設、市街地開発事業、公園・緑地の各項目について、現況や事業進捗状況等から課題を把握し、都市計画区域マスタープランに反映すべき事項について検討を行った。また、都市における拠点と連携軸を明らかにし、将来市街地像図としてとりまとめた。(4)広域連絡協議会による総括的な議論のほか、湖西市との個別打合せを実施し、市の実情や具体施策・事業、改定作業中の都市計画マスタープランとの整合等、きめ細やかな調整に努めた。また、県内の他都市計画区域との連携により、記載方法の統一等の調整を図った。
期 間
2023/10/19~2024/02/24
本業務は、熱海市内の国道135号において、津波浸水想定区域への車両進入抑制及び迂回路への誘導を目的とした交通誘導システムの詳細設計と電算帳票の作成である。設計基準は「電気通信施設設計要領・同解説(電気編)」、積算基準は「土木工事標準積算基準書」を適用した。今回の設計範囲は、交通遮断機と道路情報板と監視カメラを制御する遠隔監視制御設備である。J-ALERTにより交通規制と情報伝達を行う機能、及び道路管理者による遠隔操作機能を持つ交通誘導システムを構築した。J-ALERTを含む遠隔監視制御装置を管理庁舎に配置し、現場側には国道135号の津波浸水区間の起終点に位置する交差点2箇所に被遠隔装置を配置した。交差点部の機器配置は、車両からの見通しと歩行者の動線を確保した上で、地下埋設物の支障にならないよう計画した。管理庁舎の機器配置は、人の動線と維持管理スペースに配慮し計画した。これらの計画に基づき、設計計算書、特記仕様書、設計図、数量計算書、電算帳票を作成した。電算帳票は静岡県土木積算システムにて作成した。
期 間
2023/10/24~2024/03/15
本業務は、令和6年度末の完成を目指している沼津牛臥海岸の海岸保全施設について、残工区区間の堤防嵩上げを対象に、沼津御用邸公園の公園整備等、当初設計時と異なる現場状況を踏まえ修正設計を実施し、図面および電算帳票を作成したものである。修正設計については、起終点の工事完了に伴い海側への工事用進入路が撤されることから、陸側での施工が必要となるため、残工事箇所の陸側の平場を施工ヤードとした施工計画を検討した。また、現地の工事完成状況を踏まえて利用者の安全対策として転落防護柵の追加設置を提案した。電算帳票の作成では、残工事箇所を対象に、使用単価表、施工日数を整理し設計書を作成した。
期 間
2023/05/03~2023/11/30
本業務は静岡県袋井土木事務所が管理する国道150号の天竜川に架かる遠州大橋(竣工H元年、3径間連続鋼床版箱桁橋×4連、橋長887m、幅員10.75m)について、耐震補強工事の事前調整となる、関係機関協議及び河川申請書の作成を行ったものである。関係機関協議は、一級河川天竜川の管理者である「中部地方整備局浜松河川国道事務所」、漁業権を持つ漁業関係者「天竜川漁業協同組合、磐田市竜洋しらす鰻採捕組合、磐田市竜洋鮎採捕組合、浜松市天竜川しらす鰻漁業生産組合、浜名漁業協同組合天竜支部」について実施し、挙げられた意見・要望についてとりまとめを行った。河川申請書は、関係機関協議及び河川協議結果を基に、施工計画の見直し及び工事工程の調整を行い、関係機関の意見を反映した申請書を作成した。
期 間
2023/07/13~2023/11/03
本業務は、一般国道150号の内、二級河川ぼう僧川に架橋される新塩新田橋第1期線(幅員12m、橋長97m、2径間連続非合成鋼箱桁橋)のP1橋脚施工時の仮締切工詳細設計及び関係機関協議資料作成を行ったものである。仮締切工法は、バイブロハンマ工法または油圧圧入工法による鋼矢板打設、大型土のうの3案で比較を行い、仮桟橋が不要で経済性に優れる油圧圧入工法とした。施工時水位は、最新の観測データを用い、仮締切時、上部工施工に伴うワイヤーブリッジ設置時の水位を算出した。施工時水位を算出した結果、仮締切工は自立式とした。関係機関協議資料は、算出した施工時水位を反映し、工事に必要となる河川占用図書の作成を行った。
期 間
2023/02/09~2023/07/31
清水港の港湾計画では、物流産業、交流生活環境および防災危機管理等の整備が計画されている。交流生活環境については江尻地区にフェリーターミナルを整備することが計画されており、本業務では、江尻新岸壁とフェリーを接続する車両乗降用の浮桟橋の計画と実施設計を行った。車両乗降用浮桟橋には、フェリーのランプドアと岸壁を接続する機能が求められ、荷重変化(満載時および空載時)や潮位変化に追従可能とするため、バラスト水の調整が可能な構造とした。車両乗降時については、天端に作用する荷重の位置が変化した場合においても動揺が最小限となるよう動揺計算を行い、浮桟橋の幅、延長、高さを設定した。係留方式について、利便性および経済性で最も優位なアンカーチェーン方式を採用した。ウインチで引き上げることにより移動可能とし、防災拠点としての要求性能を確保した。これらの内容について、図面および数量を作成し、施工・製作に向けて概算工事費を算出した。また、今後の工事発注に向け建造仕様書(案)をとりまとめ、製作の留意事項を整理した。