期 間
2024/09/25~2025/03/19
本業務は、現在施工中の初川水門について、施工上の5つの課題に対して対応策を検討し、修正設計を実施した。2期施工における止水矢板での確実な止水性を確保することについては、止水矢板が1期施工の底版内となるように基礎杭の平面位置を変更した。基礎杭の平面位置の変更にあたり、水門本体および基礎杭の構造設計(構造計算、耐震性能照査)を実施し、問題ないことを確認した。1期施工と2期施工のジョイント部の施工方法については、鋼材による締切構造を追加し、止水性を確保する構造とした。1期施工後に鉄筋が長期間仮締切外へ露出することについては、鉄筋の露出長をモルタル充てん継手施工が可能な最小値(200mm)に修正し、露出部分の縮小を図った。締切矢板と既設護岸との狭隘部における施工については、矢板の本体側にスタッドジベルを取り付け、コンクリートと一体化する構造とした。また、狭隘部のコンクリートは土留構造として必要となる最小限の構造とした。カーテンウォールの施工については、分割施工について検討したが、当初設計と同様に河川中央部に架台が必要となるため、変更しないものとした。
期 間
2024/07/23~2025/03/14
本業務は、清水港貝島地区における既設護岸を対象に、係留施設として永続状態、変動状態に対応した岸壁へ改良するための基本設計である。資料収集整理では、既設構造諸元や貝島地区の利用状況等の資料を収集し把握した。また、測量結果から竣工当時に対して現況天端が沈下していることを確認し、検討条件に反映した。設計条件の設定では、対象船舶の喫水から-7.5m未満の計画水深とし、利用条件および自然条件を設定した。安定性の照査では、永続状態と変動状態に対する検討を行い、現況では作用力に対して上部工の重量が不足し、また、円弧すべりに対し安定性の確保が必要であることを確認した。比較構造諸元の抽出・選定では円弧すべり対策として、地盤改良工、基礎捨石投入案等の複数案を抽出し、経済性や施工性の観点から基礎捨石投入案を採用した。また、基礎捨石の投入量を削減するため、深層混合処理工法を併用する断面を検討し、コスト縮減を図った。上部工については、対象船舶の牽引力に対する安定性を確保するため、コンクリート背面に腹付けする対策を選定した。これらの内容について報告書および基本設計図面をとりまとめた。
期 間
2023/06/20~2025/03/21
本業務は、一般県道下土狩徳倉沼津港線において、一級河川狩野川を渡河する橋梁の詳細設計を実施した。橋梁は、橋長235.0m、総幅員14.8mの3径間連続合成箱桁橋である。表層付近に厚い軟弱地盤が確認されており、橋台背面に堤防の嵩上げ盛土を行う計画であったことから、橋台の設計では側方流動やネガティブフリクションの影響を考慮した。支持層が硬岩であることから全周回転式場所打ち杭を採用し、軟弱地盤での施工時杭径細り現象についても検討を行った。橋台施工時は堤防開削を伴うため、川裏側に仮設堤防(土堤)を行う計画とした。完成時に橋梁と河川管理用通路の立体交差が必要となるため、橋梁周辺の築堤護岸設計を行った。
期 間
2024/06/11~2025/03/14
本業務は2級市道瓜内白羽線における二級河川馬込川を跨ぐ橋長112m、有効幅員9mの橋梁予備設計、橋梁前後の道路予備設計および測量(基準点測量、路線測量、現地測量)を実施したものである。馬込川の河川改良事業にともない、現白羽橋を撤去し、同位置に橋梁を架け替えるものである。橋台は馬込川の河川条件を踏まえて位置を設定し、逆T式橋台とした。橋脚は河川内に設置されることから小判型の壁式橋脚とした。基礎は、中間層に礫があることから場所打ち杭形式とした。支間割は、河積阻害率を満足する4径間までとした。橋梁形式検討により、経済性、維持管理性に優れる3径間連続プレビーム合成桁橋を選定した。架設工法としては、河川内に工事用仮桟橋を設置し、地組みした桁をクレーン2台により相吊り架設するものとした。現橋の上部工、下部工および基礎工の撤去について施工検討を行い、事業全体の工程計画を立案した。道路予備設計としては、河川における橋梁桁下余裕の条件を満足しつつ、市道に接続したガス会社や家屋の乗入れ口に影響が無いよう縦断線形を設定した。道路管理者である浜松市と橋梁形式、施工要領について協議を行った。
期 間
2024/07/04~2025/03/14
本業務は静岡県袋井土木事務所が管理する国道150号の一級河川天竜川に架かる遠州大橋(竣工平成元年、3径間連続鋼床版箱桁橋×4連、橋長887m、幅員10.75m)について、耐震補強工事にて設置する仮桟橋の変更に伴う関係機関協議資料及び河川占用許可申請書の修正、積算業務を行ったものである。仮桟橋は竣工図書を基に低水敷護岸の根固めブロックとの干渉を避けた位置に計画していたが、河床調査の結果、竣工図より広い範囲に根固めブロックが確認されたことから、仮桟橋の線形及び平面形状の変更を行った。また、最新の河川横断測量の結果、計画地に局所的な洗堀が確認されたため、仮桟橋杭長の見直しを行った。この変更に伴い、一級河川天竜川の管理者へ関係機関協議資料を作成し、河川占用許可申請書の修正を行った。積算業務については、右岸側橋脚補強工事及び河川中央部の中州を利用した橋脚補強工事について電算帳票の作成及び積算システムへの登録を行った。
期 間
2024/03/25~2025/03/14
本業務は、二級河川勝間田川の河川改修事業に伴う市道静波中央幹線の後川橋の架替え設計(橋梁詳細設計、暫定形:L=50.8m、W=12.8m、鋼単純合成鈑桁橋、逆T式橋台、場所打ち杭基礎、将来形:L=76.2m、2連鋼単純合成鈑桁橋)である。本橋は河川整備断面に基づき単純橋で建設し、将来河川拡幅時に2径間へ延伸できる計画としている。そのため、右岸側橋台はピアアバット形式にて計画し、将来施工時はパラペットを撤去して2径間目を建設する計画とした。上部工は経済性に優れる鋼鈑桁橋とし、下部工は逆T式橋台と岩盤層へ根入れさせるため場所打ち杭基礎とした。支承は経済性に優れるBP・B支承を採用し、排水計画ではクラウン部に位置するため、鋼製排水溝にて路面滞水を避ける計画とした。橋梁防護柵は120年のLCCを考慮し、塗装塗替えが不要なアルミ合金製防護柵を採用した。上部工架設は大型クレーンによる1主桁ずつの一括架設として、河川内ベントを不要として通年架設可能な施工計画とした。河川と道路工事が平行して行われるため、施工ステップ図を作成し、手戻りの無い事業計画を作成した。
期 間
2023/07/14~2025/03/14
本業務は、都市計画道路田中青木線において、JR身延線を跨ぐ橋梁の詳細設計を実施したものである。橋梁は、橋長134.0m、総幅員14.8~17.2mの5径間連続プレビーム合成桁橋である。JR跨線部は、橋梁と鉄道建築限界が近接していたため、桁高を変化させることで桁高を抑制し、建築限界を確保した。橋脚はJR近接施工となるため施工時の近接程度を判定し、「制限範囲([3])」を外した位置となるように橋脚配置を決定した。基礎工は、支持層が硬岩(溶岩層)であることから全周回転式場所打ち杭を採用した。支承は、経済性、構造性に優れる免震支承を採用した。橋梁付属物は、景観性について学識経験者にヒアリングを行い、周辺環境と調和する塗装色を採用した。景観検討時は、見え方を視覚的に表現するため、BIM/CIMを活用した。上部工架設は、クレーン・ベント架設を採用し、架設ステップに応じた主桁の応力状態を確認したうえで、ベント位置を決定した。また、周辺道路が狭隘であるため、工事用車両の車両軌跡を確認し、通行可能なルートを選定した。設計計画および施工計画は、JR協議にて確認を行いながら設計を進めた。
期 間
2024/07/26~2025/03/14
本業務は、清水港折戸地区における高潮および津波の浸水防護を目的とした陸閘2基の基本設計である。資料収集・整理では、地下埋設物を把握するため各埋設管の種類・位置を整理し全体平面図に反映した。陸閘の諸元を設定するため、車両軌跡検討を行い、開口幅を既設の陸閘より狭める計画とした。合同現地踏査において、隣接する用地管理者に開口幅の狭小化や陸閘整備に伴う課題を説明し、承諾を得た。構造形式の検討では、津波襲来時に迅速な閉鎖が求められる観点から起伏式フラップゲートを採用した。また、ゲートの側部戸当りに支柱形式を採用することで、コスト縮減を提案した。基礎地盤には、軟弱な粘性土および砂質土が分布しているため、圧密沈下および液状化の発生が懸念された。基礎地盤対策には、地盤改良、杭基礎、矢板基礎を抽出し、安全性、施工性および経済性の観点から地盤改良を採用した。偶発状態の地震応答解析では、FLIPによる鉛直変位と圧密沈下量を考慮し、施設天端高を計画より20cm高く設定することで津波の浸水を防護するものとした。施工計画では、陸閘や防潮堤の整備に向けた地下埋設物の移設計画を立案した。
期 間
2024/12/03~2025/03/14
本業務は、一級河川大井川の徳山樋門について、遠隔監視および水位情報による自動制御化を目的とした詳細設計である。設計基準は「ダム・堰施設技術基準(案)」を適用した。徳山樋門の操作委託先となる川根本町に対してヒアリングを実施し、自動開閉条件の調整機能や開閉時の自動通知機能(メール送信)などの要望を具備する方針とした。機器配置計画では、内水側および外水側の状況とゲートの動作状況などを監視するためにカメラを2か所設置し、3Dモデルにより画角を確認し最適な配置を選定した。また樋門の開閉は、内水位と外水位の差により制御し、水位計を内水側と外水側に2か所設置した。カメラ仕様は、WEB配信及び暗視機能を具備し経済性に優れるネットワークカメラ(ドーム型)を採用した。水位計仕様は、気温変動による計測誤差を受けない電波式を採用した。今回の新設制御盤は、HWL以上の高さが確保されている樋門操作台の上に配置し、かつ樋門の開閉操作の支障にならない場所を選定した。これらの計画に基づき、設計計算書、特記仕様書、設計図、数量計算書を作成した。
期 間
2024/08/27~2025/03/14
本業務は、漁業船舶の大型化に伴うバースの水深を確保するため、焼津漁港焼津外港北岸壁を-9.0mへ増深する基本設計である。資料収集整理では当該施設の地質条件については背後用地にて実施された既存の地質調査結果を確認した。設計条件の整理では泊地や隣接バースの利用状況について漁業関係者へヒアリングを行い、西岸壁の利用を考慮して法線を前出しする際は最小限とする制約条件を設定した。また、土質資料解析、地震応答液状化の判定を行った結果、背後用地の埋立地盤の液状化を考慮した検討が必要であることを確認した。比較構造諸元の検討では、法線を現況位置とする案としてグラウト注入による基礎捨石の改良を行い増深する案と、法線の前出しを最小限とする案として張り出し床板と増深用鋼矢板を打設する案を抽出し、施工性や経済性から法線の前出しを最小限とする案を選定、採用した。採用した案について施工計画を検討した結果、地盤の縦断方向の変化に着目し、基礎捨石の設置高が深くなることが想定された。そのため、基礎捨石が干渉する箇所は硬質地盤対応の機械で施工する区間に区分される可能性があることを推測し、基本設計図面の検討を行った。