期 間
2024/08/07~2025/03/14
本業務は、静岡県発注の特定土工構造物点検業務である。県管理の特定道路土工構造物「盛土」を対象として全68箇所の初回点検を実施した。初回点検にあたっては、周辺の道路防災点検箇所との重複有無を確認した上で対象構造物等の変状程度及びその進行性等に着目して、点検記録の作成、データベースの整理を行った。施設健全性評価結果として、Ⅰ(健全):57箇所、Ⅱ(経過観察段階):11箇所と判定した。また令和6年1月1日に発生した能登半島地震を踏まえた盛土に対する地下水への影響程度を評価し、①(水の影響が著しい):5箇所、②(水の影響が軽微):47箇所の結果となった。なお本業務では2種類の新技術を活用した。一つ目は現地調査前に変状を机上抽出する観点から「CS立体図」、「土砂災害予測基本図(特許第7153330号)」を活用して変状の見落とし防止や現地作業効率化を図った。二つ目は変状の定量的計測方法として、「UAVを用いた3次元点群計測」、「スマホアプリを用いたLidar計測」、「ハンディスキャナを用いたレーザ計測」を実施し、3次元点群データ(Las型式)等を取得し、変状程度の見える化を行った。
期 間
2024/10/29~2025/03/14
本業務は令和4年9月の台風15号による大雨の影響で土石流が発生した磐田市平松地先の土砂災害(特別)警戒区域において、二次災害を防止することを目的とし、予備設計で検討された砂防堰堤の基礎諸元、測量調査・地質調査等の成果を基に砂防堰堤詳細設計を実施した。詳細設計に先立ち、道路設計に必要となる中心線測量、縦横断測量を実施し、その後渓流調査を実施した。現地調査の結果、予備設計時から特筆すべき変化はみられなかったため、予備設計時の基本事項を踏襲し、施設設計を行った。施設設計では、予備設計時の結果を整理し、計画堆砂量を効果量に見込んだ不透過型砂防堰堤とし、流木対策として前庭保護工の垂直壁に流木止めを設置する方式とした。ただし、堰堤袖嵌入部がやせ尾根であったため、本堤及び第一垂直壁の袖部の処理について比較検討した。本堤左岸は人工地山による処理、本堤右岸はブロック積、植生工及び法枠工で処理し、袖の嵌入を確保した。その他、地質調査結果に基づき堰堤基礎地盤の地盤改良工法を検討し、バックホウによるセメント安定処理工を設計した。また、砂防工事や維持管理に必要な工事用道路、管理用道路の道路詳細設計を行った。
期 間
2024/08/06~2025/03/14
本業務は、二級河川都田川に架橋する西浜名橋橋側歩道橋について、橋梁の長寿命化を図るため、必要な対策工法の検討及び詳細設計を行うことを目的とする。直近の定期点検からの損傷の進行性及び新規損傷の有無の確認と補修の要否判定及び補修箇所の数量を特定するため現況・損傷調査を実施した。補修基本方針は、HI1<60の部材、HI2で健全度IIIの部材、2023年の定期点検結果及び本業務の損傷調査結果から補修検討が必要と判断した損傷に対し補修要否検討を行い、補修が必要と判断した損傷を補修対象とした。補修内容は、断面修復工、ひび割れ補修工、剥落対策工である。補修設計では、損傷に対し最適と考えられる工法について、新技術を含め比較検討を実施し、決定した。補修工事の仮設工では、補修対象径間が航路であり、吊足場の常設ができないこと、過年度補修工事で強風の影響及び母材コンクリートの強度の懸念があり、吊足場が設置できないことから、橋梁点検車と台船での施工実績を踏まえ、橋梁点検車と台船で施工する方針とした。補修工事の実施にあたり、関係機関(河川管理者、港湾管理者、漁協)との協議のために必要となる資料の作成を行った。
期 間
2024/08/01~2025/03/14
本業務は、袋井土木事務所管内 菊川市内の急傾斜2箇所、土石流1箇所について、航空レーザ測量成果等より作成された砂防基盤図データを用いた基礎調査業務を試行する中で、得られた知見や課題等を整理し、基礎調査業務の仕様書を作成した。また基礎調査業務を円滑に実施するために、静岡県の指定の手引及び基礎調査マニュアルの改定案を作成した。
期 間
2024/06/25~2025/03/14
本業務は、急傾斜及び土石流の候補箇所のシェープファイルを基に、土砂災害警戒区域等に区域指定され得る範囲を推定し、同範囲内に、要配慮者利用施設、避難地及び避難所が含まれているか否かを確認するとともに、候補箇所が居住誘導区域、市街化区域、市街化調整区域、非線引き都市計画区域(用途地域内及び用途地域外)、並びに都市計画区域外のいずれに該当するかを判定する机上調査を行った。また、候補箇所の区域指定を推進する過程において、基礎調査、地元説明及び警戒避難体制の整備を円滑に実施するための地域区分の考え方が市町ごとに異なることから、候補箇所の数、分布及び該当区域等の資料を基に、市町の関係部署と協議し、適切な区分けを決定した。机上調査と関係者協議から、施設等の有無、該当区域、市町毎の区分けの情報を整備し、候補箇所リストを更新した。本業務にて作成したExcelリストは、フィルタ機能により調査対象としたい候補箇所ごとの優先順位、候補箇所が含まれる調査区域の優先順位の確認を容易にし、業務発注時に対象とする候補箇所の抽出が可能である。これにより発注者の作業負担の軽減が期待できる。
期 間
2024/07/16~2025/03/14
本業務は、立地適正化計画の実効性を高めるため、計画の評価の基本となる手法をまとめ、県内市町へ共有する。都市計画運用指針をはじめ、立地適正化計画の作成の手引き(国土交通省都市局都市計画課・令和6年4月改定)、立地適正化計画の実効性の向上に向けたあり方検討会資料及び議論の内容、並びに本業務の対象自治体の立地適正化計画等について、内容を掌握した上で、本業務に取り組むものとする。
期 間
2023/11/01~2025/03/17
本業務は、(主)磐田停車場線・(主)磐田天竜線において、電線共同溝予備設計を実施したものである。現地調査では、地下埋設物調査として、机上調査と3次元地中レーダー探査を実施し、埋設物輻輳状況を把握した。平面・縦断線形設計は、既存ストック活用検討として、既設NTT埋設物と既設中電埋設物の活用可否を確認し、下り線で既設NTT埋設管と管路部が近接する線形の計画とした。また、渡河部区間での裏配線を検討し、低コスト・早期での無電柱化となる整備形態を整理した。管路部設計では、低コスト化手法の検討を踏まえ、共用FA方式(角型FEP管)を採用した。関係機関協議では、事業者に対し参画意思確認・配線計画の取得と計画報告実施し、詳細設計への申し送り事項を取りまとめた。地中レーダー探査の効果検証は、文献調査並びに実施した地中レーダー探査結果から得た知見と、電線共同溝事業の予備設計段階で実施した活用を取りまとめ、詳細設計および施工段階での地中レーダー探査結果の活用を提案した。事業スケジュールの作成は、同路線で同調施工される道路改良工事と合わせて、施工ブロックを検討し、事業効率化を目的に施工スケジュールを計画した。
期 間
2024/08/08~2025/03/14
本業務は、道路防災カルテによる点検業務である。設計図書に基づいた条件で、防災カルテを用いた点検および防災カルテの修正を行うことを目的とした。今年度の点検対象項目は落石・崩壊、岩盤崩壊、地すべり、土石流、盛土および擁壁であり、点検位置は袋井土木事務所管轄で217箇所、浜松土木事務所管轄内で5箇所の、合計222箇所である。昨年と比較して着目点の変状が進展し、放置した場合道路機能に影響を及ぼす、または第三者へ被害が発生する恐れがある箇所を「早急な対策が必要」として、早急な対策が必要な箇所は袋井土木事務所管内で16箇所、浜松土木事務所管内で1箇所確認された。また、昨年度「早急な対策が必要」と評価された箇所のうち昨年点検時の状況と比較して変状の進行がなく、道路管理の観点において道路機能への影響が小さいと考えらえた場合には評価を見直した。ただし、評価を見直した箇所についても、変状が進行すれば道路機能へ影響を及ぼす可能性は十分に考えらえるため、来年度以降も継続的に防災カルテを用いた点検実施が望まれるとした。
期 間
2024/09/17~2025/03/14
本業務は、(一)中方千浜線千手橋に対して「令和5年度[第35‐D8317-01号]浜北袋井線橋梁耐震対策検討業務委託(その3)」の結果を踏まえ、必要となる耐震補強対策について、最適工法を検討のうえ、対策工事に向けた詳細設計を行うことを目的とする。
期 間
2024/09/10~2025/03/14
掛川市結縁寺地内において台風10号の前線豪雨で被災した(一)磐田掛川線の復旧のため、工事に必要な測量・地質・設計を実施した。なお、本調査地は平成24年にも被災しており、盛土及びかご工にて復旧されている。被災のメカニズムは、台風10号の異常豪雨(最大時間雨量35mm、最大24h雨量210mm)により、法面の盛土層内の水位が上昇し、土塊重量の増大および間隙水圧の上昇によって、せん断抵抗力が小さくなる傾向にある地山と盛土との境界面付近を崩壊面としたのり面崩壊が発生したと推定した。対策工法としては、上段法面は不安定土塊の除去をするとともに、安定勾配の切土及び植生工とした。下段法面は、崩土除去+植生工、ブロック積工、大型籠枠の比較検討を行い、経済性、施工性、将来的に歩道の設置が計画されているため、将来計画に影響が最も少ない「崩土除去+植生工」を採用した。詳細設計としては、選定した対策工法の設計図、数量計算、電算帳票の作成を行った。また、仮設計画として仮設防護柵を設置し、工事中の安全性を確保した。